成功に導くための、誰でもうまくいく方法!そんなものがあったらめちゃくちゃ知りたいですよね。巷では「誰でもできる〇〇する方法!」なんてものをあちこちで目にします。中には実際にその方法を実践したことがある人がいるかもしれません。
ただ実践した人の中で、「この方法は素晴らしくて、自分もうまくいったし他の誰でもうまくいくと思う!」という思いになったことがある人は、ほとんどいないでしょう。というか、そういう人はこの記事をおそらく読んでいません。
多くの人は「自分には合わない」「提唱している人だからできたことでしょ」なんていう思いを抱えていることでしょう。安心してください。僕自身もそうでした。
結論から言うと「誰でもうまくいく方法」という言葉には、「気質」、「環境」、「資金」といった前提が抜けているケースがほとんどです。前提が違えば、結果も違う。当たり前のことですが、この落とし穴は意識から抜けがちです。
前提が違うから、その方法に価値はないのか?と、思ってしまいますが、実はそうでもありません。他人が提唱する成功法則を自分ごとに落とし込むヒントもこの記事ではお伝えします。ぜひ最後までお読みください。
「誰でもうまくいく方法」がうまくいかないのは、いろいろな枕詞が抜けているからです。
(実施した本人と同じ気質を持ち)(実施した時と同じ環境があり)(実施するために必要な資金があれば)「誰でもうまくいく」という言葉に嘘はありません。そりゃそうです。ただ、そんなことはあり得ません。
実施する人や環境が変われば、同じ方法を取ったとしても結果は変わります。当たり前のことです。それぞれの前提が合わないと、どのようなことが起こってしまうのか。具体的に見ていきましょう。
行動が本人の気質に合っていなければ、うまくいきません。そもそも、「誰でもうまくいく方法」とされていることであっても、全力で取り組まなければ、望む結果は得られないでしょう。気質に合わないことは、全力で取り組むことがそもそも難しい。全力で取り組まなければ、うまくいかない。当たり前のことです。
アンタッチャブルの山崎さんは、今ではエネルギー全開で場をかき回していく芸風ですが、昔はダウンタウンの松本さんに憧れて、センスいいことをボソボソ喋る芸風だったそうです。舞台の裏では騒いでいて、舞台に立ったらボソボソ喋る。とても無理をしていたそうです。
自分の気質通りの今のスタイルを構築した今の活躍はご存じの通り。自分の行動はまず自分の気質に合っているものを選択することが大切です。
周りの環境が合っていない場合も、うまくいきません。手助けしてくれる仲間の存在や、ライバルの存在などもこれにあたります。昔は同業者が全然いなくてうまくいっていたけれど、ライバルがどんどん参入してきてうまくいかなくなってしまう場合もこれです。
「誰でもうまくいく」と言われていた時と、今にはある程度の乖離があります。そこに目を向けずに、提示されたことをただただやってしまうとうまくいきません。環境の違いに目を向け、違いに対応した行動が求められます。
資金が足りない場合は、そもそも同じ行動をすることが出来きません。例えば、実施するために高額の広告費が必要な場合、物品を製作するために多額の資金が必要な場合などです。
一番タチが悪いのが、気質と環境が合っていないことに気が付かず、資金だけ足りないという判断を下してしまうことです。無理やりお金を調達して失敗すると目も当てられません。ムシのいい投資話に借金をしてまで乗っかるのは愚かな行為なのでやめましょう。
資金が足りないと感じるのであれば、そもそもの手段が間違っているかもしれません。現状にあった行動にするために精査し直してください。
前述のようにいろいろな枕詞が抜けていて、実際のところ「誰でも」という表現が全く適切でないのにも関わらず、あちこちで聞かれるのはなぜなのでしょうか?主に以下の2つの理由が考えられます。
目を引くためというのは想像しやすいと思いますが、うまくいった要因を認識できていないというのは結構タチが悪いです。それぞれ説明します。
「誰でも」という言葉はとても目を引きます。本屋に「誰でもできる!」なんていうタイトルの本が置いてあれば、どうにも気になってしまい手に取りたくなってしまうものです。
相手を騙そうとしてこの言葉を使われるのはひどいですよね。一方、一度読んでもらえれば、あなたの力になれるからとりあえず目を引きたい!そんな願いを込めてこの言葉を使っている場合もあります。
前者の場合は論外ですが、後者の場合は読み取り方を工夫すれば、あなたの力になってくれることでしょう。読み取り方の工夫は後述しますので、参考にしてください。
提唱している本人が、うまくいった要因を認識できていない場合も「誰でも」という言葉が使われてしまいます。自分自身が特別な気質を持っていたり、環境に恵まれていたのにも関わらず、それらを認識していなければ、誰でもできると思いがちです。それをそのまま他人がやってしまえばうまくいかないのは当たり前。全く「誰でも」ではありません。
ただ、勘違いして欲しくないのは、あなたも他の人にはない特別な気質を持っているということ。うまくいかないのはあなたの持っている特別な気質と手段の相性が悪いというだけです。
失敗は原因が明確であることが多いので、失敗の再現は比較的簡単です。一方、成功は様々な要因が絡み合って起こります。したがって、誰かがうまくいったからといって、自分も簡単に再現できることはありません。
見かけ上はある行動をしたからうまくいった、ということになります。ただ、その背景には様々な要因や意図が絡み合い、到底一言で言い表すことはできません。その上、行動をした本人がすべてを認識しているわけではないので、結局うまくいったのは「諦めずに行動し続けたから」というような一般論に落ち着いてしまいます。
もちろん諦めずに行動し続けることは非常に重要です。とはいえ、なんの意図もなく行動し続けたからといってうまくいくわけでもありません。
一般論をそのまま具体的な行動に落とし込むのは難しいので、誰かの話をあなたなりに咀嚼して、自分ごとに落とし込んでいく必要があります。
うまくいく方法と言われると、「具体的にどういう行動をするのか」ということに目が行きがちです。ただ、前述のように前提条件が異なる方法をそのまま実施してもうまくいかないので、うまくいったことを抽象的に捉え直すことが大切です。抽象的に捉え直すことができれば、誰かのうまくいった方法を自分ごとに落とし込むためのヒントが得られます。
誰かがうまくいった方法、行動に対して「要するにどういうことだ?」と問いかけて、どんな背景・意図が隠れているのかを読み取り、自分なりの言葉にしてください。例えば「見込客がどこにいるのかを常に意識する」と言ったように。
その言葉を元に、自分の気質、環境、資金を踏まえた具体的な行動に昇華すれば、うまくいった方法をヒントにあなただけのアクションプランをつくりだすことができます。
自分ごとに落とし込むヒントを提示しましたが、抽象的でよくわからない、という人もいるかもしれません。残念なことに、提示できるヒントは抽象的にならざるを得ません。
具体的に書かないのは、具体的に書いてもあなたに当てはまることはほぼないからです。具体的に書いてしまえば、「誰でもうまくいく方法」と何も変わりません。
具体的に書かないのは「7つの習慣」に代表される成功を収めるための自己啓発本などにも当てはまります。これらの啓発本は、具体的な行動を示すというよりも、どういった心意気を持って行動すべきかということを示しているに過ぎません。
書かれているのは、具体的なことではなく、抽象的なことばかり。でも、抽象的だからこそ、ありとあらゆる状況に対応できうるヒントになりえます。有益なヒントは常に抽象的です。抽象的なものをどのように具体化するか、そこに目を向けるようにしてください。
あなたの気質も、周りの環境も、資金も、一番知っているのはあなたです。だからこそ、誰でもうまくいく方法を追いかけるのではなく、「あなただけ」がうまくいく方法を見つけていきましょう。見つけるのは簡単ではなく、遠回りのようですが、結果的には近道になります。
ただ、「自分で見つけるのは難しい・・・」という方はお気軽にご相談ください。あなたの状況に寄り添い、一緒に見つけていくお手伝いができれば嬉しいです。
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